自社サービスの販売やアフィリエイトの目的で批判記事を載せているサイトやブログがあります。
『○○の商品・サービスは□□なので良くないです。その点、私がお勧めするのはこの商品・サービスです。』
このような構成で、最終的に運営者のメリットになる商品やサービスを宣伝するのが基本的な手法です。
商品やサービスの批判・批評を行うこと自体は問題が一切ありません。
自信をもった商品・サービスを提供している以上、議論の対象となることは歓迎すべきことです。
しかし、問題となるのは「商品やサービスを批判すること」そのものが目的となっている記事にあります。
この手の記事の場合は商品やサービスに対して正当な評価が行われないばかりか、
間違った内容で批判が行われることもあります。
批判サイト・ブログの仕組み
消費者が購買を決定するまでの行動をモデル化すると、消費者は以下のような行動を経て商品の購入を決定します。
問題認識:問題を認識する。
↓
情報探索:問題を解消できる商品・サービスの情報を集める。
↓
代替品の評価:他の商品・サービスを評価する。
↓
購買決定:購入する商品・サービスを決定する。
↓
購買後の行動:実際に使用して評価する。周囲に影響を及ぼす。
※『購買意思決定プロセス』理論を参考
このプロセスの「情報探索」の段階では、
多くの人が商品やサービスがどのような物かを見極めるために様々な情報を集めます。
販売者が提供する情報の他に、特に参考となるのが利用者の意見です。
実際に使った人の意見が意思決定に与える影響は特に強いとされています。
周りに実際に使った人がいない場合でも、
インターネットで検索をすると実際に使った人の評価を確認することができます。
「○○ 評判」「○○ 評価」
等のキーワードで検索をすることが多く、
批判サイトではこれらの検索に対して自らのサイトが上位表示されるように対策をしています。
サイトを訪問した人は、そこで○○の評価内容の記事を読むことになります。
その記事の後半では「○○より優れたサービスがある」という○○の代替品の紹介が含まれています。
訪問者は解決したいニーズがありますので、より優れているであろう代替品の購入を検討します。
この時紹介される代替品は、
記事を作成した人の商品やサービスであったり、アフィリエイト報酬が発生する商品であるケースが多いです。
批判サイト・ブログの問題
その商品やサービスを使用した感想や効果が正直に記載されている記事や、
更に、よりよい製品があれば紹介することも利用者にとってメリットとなります。
これは価値の高いサイトと言えます。
利用者により良い選択肢を提供することが目的の記事だからです。
一方、批判サイト・ブログは、一見そういったコンテンツであるように見せながら、
実際の目的は運営者自身にメリットのある商品・サービスの売り込みにあります。
利用者ではなく自身の利益が目的となっている以上、記事内容に問題が含まれる可能性も高くなります。
問題1:誤った情報が記載される恐れがある
上記のように、アフィリエイト報酬を得たり自社商品・サービスを売り込むことが目的のサイト・ブログでは、
より多くの記事を作成してアクセスを集めることが重要になります。
そのため、記事数が多くなる以上、
1件1件の商品・サービスの調査に時間や金銭コストをかけていない記事も多くなります。
商品やサービスが高額である場合、1つの記事作成のために
実際に使用していないにもかかわらず、批判材料を見つけて記事を作成する事もあるため、
誤った情報が公表される可能性が高くなります。
これは批判されている商品やサービスは当然ながら、
利用を検討しているユーザーにとっても大変な不利益となります。
問題2:必要としている人に本当の情報が届きにくくなる
批判専門のブログなどは、
そのサイトへあらゆる検索結果からアクセスを集めるため、
一つの記事に多くのキーワードを配置していることが有ります。
「○○ 評判」「○○ 評価」などは情報探索中のユーザーが検索しやすく、
記事のタイトルや本文、タグなどに設定されやすいです。
「○○ 詐欺」「○○ 悪徳商法」「○○ ぼったくり」等のように侮辱的な言葉を羅列されることもあります。
その記事のSEOが強い場合、
本来表示させたいオフィシャルサイトや販売ページよりも上位に表示されてしまうこともあります。
そうでなくても、
2番目、3番目の検索結果に「詐欺」等の言葉を含むタイトルの記事が表示されてしまう恐れがあります。
こうなると、商品やサービスに興味を持った人が、
そういった記事のタイトルを目にする事になってしまいます。
これらの記事へは削除依頼を積極的にかけていきましょう。