弾丸で単身中国

本当にいろいろあり過ぎて大変でした。
もう混乱しました。メダパニでした。
急遽、中国に行ってきたんですが、その前後もバタバタで。
そんな一部始終を記事にしました。(めちゃくちゃ長いです)

予定していた商品の納品ができない

2019年に入ってからBtoBに取り組んでいるのですが、
順調に取引先を拡大しているその時に問題が発生しました。

事前に注文が入ることは知らされていた

BtoBの取引先の一つにカタログ通販がある。
意外かもしれないがめちゃくちゃデカい市場だ。

そんなカタログ通販のとある会社から10月掲載開始で、注文予定数がサイズ・カラー違いの総数量1,500個で貰っていた。

いろんな媒体があるわけだが、大体のカタログ通販の注文は予定数には達さない。
だからこの1,500個の商品も大体把握しておく位のレベルで考えており、
きっちりとこの予定数を準備していた訳ではない。
ちなみにその予定数は2カ月くらい前に事前に連絡が入る。

そのカタログ通販に掲載される商品は私の会社のオリジナルメーカー商品で、
すでにヴィレッジヴァンガードに導入されており、
8月からはバースデーバー、クイジーヌハビッツに導入されている。
(一流どころの雑貨屋、カタログ通販会社と取引している ※自慢)

そんなタイミングで予定していたカタログ通販会社から初回の注文が入った。
数量は288個。1,500に対して288個?と思ったかもしれないが、これは普通に出だし好調。掲載が開始するとそこから毎週のようにちょろちょろ注文が入り、予定数に近づいていくというのが通常の流れ。だから余計に1,500個を事前にキッチリ用意するのではなく、大体で用意しておく。初動を見てから工場に発注という流れでもギリギリ間に合うし、その方がキャッシュフロー的にも余裕ができる。

嬉しい苦しい連続の注文

中国は9月下旬から10月上旬の時期に国慶節という連休が毎年必ずある。だからその連休に入る前は、いつも以上に発注数量・タイミングを注意しなければならない。それが中国輸入プレイヤーの掟である。当然この商品もしっかりと連休前の最後の注文をしておいた。

だが、予想を反して他から注文が入った。今まで3色展開だったのを4色展開にしたいという要望もあり、店舗での売上好調のようだ。めちゃくちゃ嬉しいことだが、ちょっと在庫が心配になる。

そんな心配をよそに、その翌日にまたカタログ通販の会社から注文が入った。数量はなんと504個。

ここで非常事態発生!

在庫が足りないのである。
2カ月前に予定数を提示されているのに、その半数時点で在庫が足りないなんてマジでヤバい状況です。

総在庫数でいうと、余裕で1,000個以上あるので足りるのだが、
そう。あの新色展開をしてもらったそのカラーだけ在庫が足りないのである。

「うわーー、あの新色展開をなかったことにしたい」

本来嬉しいはずの注文が、自らを苦しめるという何とも言えない状況に。
『取引先にこんな事言えない。でも言わないと納品出来ない。でも何て言う?』
1人混乱しました。

在庫は切らさないのが鉄則

さっきから在庫の心配ばっかりしているが、物販では在庫切れはNGである。
特にBtoBではNGなのである。
説明すると長くなるが、「ダメ。ゼッタイ。」が鉄則である。
場合によっては損害賠償に発展する場合もある。
事前にメーカー側から周知していたり、商品を終売にするという連絡をしていれば問題はないが、取扱中の商品が在庫切れになるのはNGなのである。
とくにカタログ通販は、何万部とカタログを制作してそれを1件1件発送している。事前に経費をかけておいていざ販売する商品が無いとなると大赤字になってしまうのである。

取引先との交渉

次々と予想を上回る注文が入り、注文に対して商品が準備できない事態に。
なんとか取引先に交渉をしてみるが。

中国の工場に確認を取る

いきなり納品できませんというのも、諦めが早い。
ということで、もう国慶節に入る前の最後の注文をしていましたが、ダメ元で中国の代行業者と工場に何とか出荷できないか確認します。
そうすると希望している納期までには間に合わないと思うが、なんとかギリギリ連休前に発送することは出来ると回答をもらいました。
少しだが、希望の光が差し込む。

取引先へ交渉をしてみる

カタログ通販の会社との直接取引ではなく、間に問屋が入っています。
私の会社はその問屋とのやり取りになるので、その問屋へ在庫がないという状況を心臓バクバクになりながら電話をかけます。
取引先も予期せぬ連絡でポカンとしているのが分かります。
しばらくして状況を飲み込んだら、なんとか納期を早められないかお願いされます。

私もそれが出来るならすでにそうしているが、商品はまだ中国にあるし
これから急いで中国から発送してもらっても納期までには間に合わない旨を伝えると、

『中国に直接取りに行くという手段もありますよね?』

という正気とは思えない提案をされます。
どこまで本気でこれを言ってきたかは正直分かりませんが、私はノールックで華麗にスルーしました。
なんとか問屋がカタログ通販と交渉をしてくれて、数量を少し減らしてもらい納期を少し遅らせてもらうことが出来ました。

でもその時に、かなり念押しされて
「これは今回に限りです。次回以降はしっかりと納品してください」
と言われました。

商品が到着して、いざ納品へ

台風の影響、連休前の税関の遅延などいろいろ心配でしたが、ギリギリの納期前日に商品が届きスタッフが急いでパッケージ詰めをしてくれてなんとか発送完了です。

安心したのも束の間、翌日に取引先よりまた連絡が入ります。
発注している数量よりも1ケース少なく納品されているとの事。

えーー!?

あれだけ数量確認して納品してるのにそれはないでしょと思い、配送業者にもスタッフにも確認しましたが、間違いなく数量通り送っている。

何度か確認してもらった所、ダンボールに貼り付ける納品ラベルを貼り間違えていて数量通り計上されていなかったらしい。
完全にこちら側のミスです。今回のこの注文で一気に信用残高を落してしまいました。

が、納品完了して気が休まりました。

またまた商品が納品できない

いろいろありましたが、なんとか商品を確保することが出来ました。
でも、またまた試練が訪れます…

売れ行き順調で再発注が来る

中国の国慶節も明けて、追加で注文した商品も無事に日本に届きしばらくは在庫切れに悩むことはなくなりました。

実店舗の方からも順調に注文が入り、余裕のある在庫から余裕を持って商品を発送していきます。

そしてカタログ通販からもまたまた追加で注文が来ます。
400個ほどの注文です。
またまたけっこう来たな!って思いましたが、これくらいの在庫は用意していたので無事に納品できると安心していました。

するとスタッフから

「この商品のパッケージってここにあるだけですか?」

ん?そこになければないはずだが、、
いつも山のように積まれていたパッケージはどこに行ったんだ??

私の頭の中でZARDの君がいないが流れ始めて、
額からは冷や汗が流れ始めます。

事務所中をウザいくらいに隈なく探しても見つかりません。
やっちまいました。商品はあるのにそれを入れるパッケージが足りません。

商品とパッケージは別々の工場で生産していて、発注タイミングも異なります。
ですので、たくさん商品を補充していたのですがパッケージが足りないというなんとも情けなくやりきれない事態が起きてしまいました。

パッケージ業者を探す

当然私もバカではないので(説得力なし)、商品と同時にパッケージも減るのは分かっているので、事前に2000枚の発注は掛けていました。

それでもまだ生産は完了しておらず、完了してもそこから中国の代行業者の倉庫へ発送して、更にそこから日本へ発送し、弊社に届いてパッケージ詰めをして、取引先へ納品というスケジュールになるので絶対に間に合いません。

でもちょっと前に、『今回に限り』と念を押されているので、その次の注文でまた納品できませんなんて言えるはずもありません。
相手は反社会的勢力でも半グレでもありませんが、社会人同士の取引として「できない」とは言えない状況です。

なので出来る方法を探すしかないので、早急にパッケージを作ってくれる国内の業者を探します。

すでに20社以上のパッケージ業者のリストは保有しているので、そこの中から納期の早い業者へ連絡していきます。

単純な紙パッケージであればギリギリ間に合うかどうかというレベルで、フィルム加工などがあるのでどこも2週間ほどはかかる。
業者によっては笑いが出てしまうほどのスケジュールで、どこも作れる所はありません。

すでに発注済の中国の工場に納期の確認をすると、
納品しなければならない2日前に生産完了予定とのこと。

う~ん。日本では話にならないほど納期に間に合わない。
かと言って、中国の工場から出荷を待っていても間に合わない。
足りないパッケージの数量は230枚。

スーツケースに入れて運べる数量ではあるが…

これは中国に取りに行けという事なのか?

いや、まさか。商品ならまだしもパッケージを取りに行くなんて。
それに大阪に取りに行くとかじゃなくて、
中国だよ?ユーラシア大陸上陸だよ? そんなの有り得ない。

じゃ、他にどうするよ???

中国に行くことを決断する

日本で生産しても間に合わない。中国に行けばギリギリ間に合う。
可能性があるなら迷わずGOだ!それが起業家ってもんだ!
(カッコよく言っているが、ただの凡ミス)

つい数日前に、
「納期に間に合わせるために中国に取りに行くとか有り得ないでしょ」
と思っていたが、まさかそれが現実になるとは思ってもみなかった。
しかも商品ではなく、それを入れるパッケージ…
なんとも情けない話だ。

情けない話だが、逆に自分が日本の平和を託された救世主にでもなったかのような感覚になり、「仕方ない。俺が日本を守るために一人中国へ行って来てやるよ」という自作自演のヒーローとなりテンションが上がってきた!

俺がこの窮地を救ってやるよ。

初の単身中国に向けての準備

救世主となり急遽、単身中国へ行くことになった。
だが、中国語はもちろん英語すら話すこともできず、更に一人で海外に行ったこともない私が中国へ行き、しっかりと目的を果たせるのか…

ギリギリでチケットの手配

中国に行くことを決心したが、行く前にいろいろと手配しなければならない。
まずは飛行機のチケット。もったいないが家族旅行のために貯めているANAのマイルを使う。たかがパッケージを取りに行くだけなので、現金を利用する方がよっぽどもったいない。国際便で4日前というスケジュール、更には祝日も絡んでいるので空きがめちゃくちゃ少ない。しかも早朝や深夜、乗り継ぎなどの条件ばっかり。でも行けなくはないので一安心。

わざわざ中国の工場まで行って、「まだ生産完了してません」ってなっても行く意味がないので、工場へ直接取りに行くまでに生産終了するかはっきりと回答が欲しいと連絡を入れます。
半日経過後、工場から「なんとか間に合わせます」という回答をもらい安心してチケット予約へ。

「行きは始発の電車、帰りは関空乗り継ぎの関空一泊になるけど仕方ない。これで解決するんだ。ポチッと」

ん? ポチッとできない。

なんと予約しようとしていた飛行機のチケットが取れなくなっている!

画面に表示されているエラーコードを確認すると、国際便のマイルでのチケット購入期限が過ぎているとの事。つまり直前過ぎるからもう買えねーよって話です。工場に連絡する時点では予約可能だったのに…

飛行機の空き状況が○で表示されているのに悔しすぎる。
マイル以外でのチケットも探してみるが、上海ならまだしも、杭州という中国でも小さい空港なので便が少ない。あるにはあるが、パッケージを取りに行くにはどのチケットもあまりにも高すぎる。
もーこれはANAの窓口にゴリ押しでお願いするしかないと電話をかけてみることにした。
マイルでチケットを予約しようとしてるんですが、こういう状況で…
と事情を話し、予約したい便を伝えた。
システム上無理ですの一点張りなのかと思いきや、確認しますねとのことで保留になった。おや?なくないぞ。

「なんだかイケそうな気がする~」

テンションが上がり、一人事務所内で吟じてしまった。
もう一度オペレーターと電話が繋がりなんと電話予約なら今からでもチケットが取れるとの事! おいおいエラーコードの横にでも書いておけよと思いながら、電話予約を進めます。電話対応による予約につき、手数料2,200円というダイヤルQ2もビックリの料金が発生してしまったが、無事にチケットを確保。

そして現地では必須のwifiも予約完了。
その時に感激したのは、中国ではグレートファイアウォールがあり、GoogleやLINEなどのサービスにアクセスすることができない。これは日本人には死活問題。
以前中国に行った時は、VPNが上手く接続できずにほぼネットが使えなかった。その時は何人も一緒に行っていたからよかったが、今度は一人。
ネット回線には相当心配していたが、現在は中国プレミアム回線というサービスが出来ていて、普通にGoogleもLINEもその他SNSなども使えるサービスが出来ていた。
ネットさえ繋がれば最悪なんとかなるのでこれで一安心。

中国、関空のホテルもそれぞれマイルで予約完了。
これで最低限のインフラ整備はOKだ!

言葉が通じないがどうやって受け取ればいいのか

工場がある中国の義烏(イーウー)は、基本的に英語も日本語も通じない。
そんな所へ一人で工場のある場所まで行き、パッケージを受け取りに行くのはあまりにも無謀。通訳を手配したいところだが、こんな急に手配できるかも分からない。
ここでピンときたのが大阪の大社長の存在。つい先日、中国の物流系の話をしていたばっかりのたなぴーへ連絡してみた。
すると、『余裕っす!』と軽い返事ですぐに現地スタッフと繋げてくれた。
スタッフもめちゃくちゃ親切で、パッケージを生産している工場にも連絡を入れてくれたり、空港からの移動時間やホテルまでの移動時間なども教えてくれた。

これで現地に行っても目的を果たせないという事にならずに済みそうになった。

まさかの台風接近

意を決して中国行きを決めて、しっかりと下準備まで進めたが、なんと日本に台風が接近してきたのである。22日夕方に関空なのでかなり危うい状況。
納期を間に合わせるために中国に行くのに、台風で足止めになって間に合わないという事態になれば最悪だ。
しかも一人で中国の空港で時間を潰したり、急遽現地でホテルの予約を取れる自信もない…。不安で仕方ない。

小2の息子にはイタズラ心で、こんなやり取りを。

宮:「台風が来たら中国からもう二度と帰れないから」
息:『え、なんで?どうやって生活するの?仕事とかどうなるの?』
宮:「パパの友達の会社で働かせてもらって、そこに寝泊まりする」
息:『え~。』

息子は息子で不安そうな顔をしていた。

いざ中国へ

弾丸での単身中国行きが決まり、いざ出発!
トラブルなく無事に帰国できるのか。

早朝成田空港へ

朝5時台。まだ家族が寝ている時に出発です。敢えてここは何も言わずに家族を起こさないままスマートに出発です。眠そうな顔の犬だけが見送ってくれます。

まだ朝の5時台。余裕で電車に座れるだろうと思っていたが、小田急線の上りは予想以上に人が多く、ギリギリで座れたレベル。朝早い人がこんな多いってことに驚きですね。

その後、電車を2回乗り換えて無事に成田空港に到着します。
搭乗手続きとwifiの受取を済ませて、たなぴーの会社スタッフへお土産を買います。
中国人に大人気の抹茶味のKitKatを昨日のうちに買っておくつもりだったのですが、ドラッグストアに行ったのはいいものの、目には入っていたが買い忘れてしまい空港で買う事に。

そうすると10個入りで1,620円という強気すぎる価格設定に驚愕し、先ほど渡されたwifi機器をポトリと落としてしまいます。
昨日のドラッグストアなら13個入り250円だったのに(パッケージは違えど)、仕方なく2個を購入し、保安検査を済ませて搭乗ゲートへ向かう。

すると目の前にマツモトキヨシが飛び込んできた。
そして目玉商品とばかりにKitKatが大量に!
おーい!保安検査場を境界線に価格差がエグイことになってるぞ!
見栄えは違えど中身は一緒。悔しのあまり片手に持っていたwifi機器をバキっと力強く握りしめてしまいました。

搭乗時間になり、無事に飛行機へ。

機内での出来事

機内は満席状態。私の左隣は40代インド系の男性、右隣は日本人の60代男性です。どちらもビジネスマンぽい感じでしたね。
左隣は窓の外をじーっと見ていて、右隣はうとうとしながらずっとナンプレをしています。私は映画ファブルをなんとなく見ています。

機内食の時間がやって来ました。
『チキン or ビーフ?』というのはなく、ビーフの入ったオムライス一択です。
そこでトラブル発生です。左隣のインド系の男性が「コレ、ナニ?」とスッチーに聞いています。
ビーフと説明するが、当然ヒンドゥー教なのでビーフは食べれません。
サラダなどの入ったお盆ごと、私の前を通過してスッチーに突き返します。
スッチー同士で作戦会議をしているが、その日はチキンはなくビーフしかないらしい。しばらくしてから、味ごのみ的なおつまみを1つスッチーが持って来て私の前を通過します。「それは素直に受け取るんかーい」と内心思いましたが、かわいく1個ずつ食べている姿を見てとりあえず安心しました。

更に2~3分ほど経ってから、今度は紙ナプキンに包んだ小さなパンをスッチーが持ってきました。
それを見て私の右隣のおじさまがスッチーに怒り始めます。
『ちょっとアナタ!これ国際線ですよね?なんでビーフしかないの?
私は何十年も国際線に乗ってるけどこんな不快になるのは始めてだよ』

左隣の男性は「いいよ、いいよ」的なボディランゲージを私の前を横切って右隣の男性にしています。

さすがに私もこの状況でスルーしてそのまま食事はできないので、手を止めてウンウンと頷きます。あくまで私は中立の立場で、中立ウンウンです。

『これは好き嫌いじゃなくて、宗教の問題ですよ…』
おじさまの話がしばらく続きます。

最終的におじさまが『ま、アナタに言っても仕方ないんだけどね』と言ってビールを飲んで爆睡しました。

なんやかんやありましたが、4時間半ほどで無事に中国に降り立ちます。

中国人に取り押さえられる?

飛行機から降りると次は入国審査です。英語は全く話せないので、超緊張の瞬間です。事前にググっていくつかの質問に対して回答できるように準備していましたが、睨みつけられるだけで終了でした。せっかく英語で宿泊先を答える練習してたのに。

もう少しで下界だ!

預けていた手荷物も無事に流れてきて、それを受け取ると私の頭の中で名曲が流れ始めます。

♪だーれにも内緒でお出かけなのよ♪

目の前に見えるあの最後のゲートをくぐれば下界です。ここで記念に一枚とiPhoneでパシャリと撮影をすると、大声を上げられて一気に4人ほどに取り囲まれます。

撮影がダメだったらしく、携帯を出せと指示されデータもチェックされます。
消去したことを確認すると開放されました。緊張の瞬間でした。拉致られるかと思いました。それでもこれで、ようやく下界に降り立ちます。

ドライバーと合流

ゲートを出ると目の前には私のフルネームが記載された札を持っている人が!
(札というか紙。しかも雑な折り目付き)
難なくドライバーと合流です。
これには感激で、このチャーター車を手配してくれたたなぴーとスタッフには感謝しかないです。

少し離れた駐車場まで、ドライバーがスーツケースを運んでくれます。
以前中国に来た時に残っていた中国の通貨をたくさん持って来ているので、両替もせずにそのまま直行です。

車はこんな感じです。

車種は詳しく分かりませんが、日本でいうエスティマっぽい感じで車内は広く快適でした。
これで価格は400元です。日本円で約6,500円。日本で考えると安いが、中国の物価からすると高級サービスである。

事故なく現地到着

空港から目的地までノンストップで約1時間半ちょっと。相変わらず中国の道路ではクラクション鳴りまくりですが、事故なく目的地に到着です。

到着後すぐにWeChatでスタッフさんに電話します。
そうすると倉庫から車まで来てくれました。想像以上に日本語上手です。

倉庫に着くとすぐに、目的のパッケージを渡してくれます。
なんと、パッケージ工場に依頼して直接配達してもらっていました。
すでに数量も数えてくれていて、スーツケースにそれを詰め込み、これで中国に来た目的を早くも果たします。

ここまで来るのに片道約10時間。往復で約20時間。
2泊3日の拘束時間ですが、目的地について2分で目的を果たすという救世主の私にとっては何ともあっけない幕切れです。大変有難い事ですが。

工場の生産が間に合わないとか、連絡がとれないとか、数量の間違いとか、いろんな事を想定していましたが、そういう事態が起きなくて本当に助かりました。

時間に余裕ができたので、スタッフさんの粋なはからいで翌日の午前中に義烏(イーウー)の工場見学に同行してくれることになりました。
事務所にお邪魔して次の日に見学に行く工場をリサーチします。いくつかピックアップしたものを親切に電話で確認してくれます。かれこれ1時間以上も事務所で作業させてもらいました。みんないい人で本当に助かりました。
事務所で一つ驚いたのは、蚊に刺されまくったことです。長袖長ズボンという服装でしたが、足首や手の甲など刺されまくりました。手足が出てるスタッフさんもいましたが、平然と作業していたので文化の違いを感じました。
体質の問題かな?

ちなみにKitKatは喜んでいただけたようでした。

義烏を満喫

無事にパッケージを受け取り、翌日の昼過ぎまではフリータイムです。
少しの間ですが、義烏を楽しみました。

まさかのチップを間違える

工場見学のアポが完了したので、私が宿泊するホテルへ行きます。ここでも親切にタクシーに同乗してもらい、わざわざホテルまで案内してくれます。

近くのホテルを予約したのでタクシーで10分ほどで到着です。運賃は11元。中国では日本と比較にならないくらいキャッシュレス化が進んでいるので、その場はスタッフさんが手際よくアリペイで立て替えて支払ってくれました。

タクシー下車後にスタッフさんに立て替えてもらった11元を支払います。
こちらのスタッフさんには本当に親切丁寧に対応してもらって、日本にいる時からチャーター車を手配してくれたりと対応に感激していたのでチップを渡さないといけないなーと思ってました。なのでこの運賃の支払いと同時にチップを渡そうと思いました。

最初にスタッフさんから聞かれます。

「11元持っていますか?」

と聞かれたので私は、

『いろいろお世話になっているので、そのままお釣りもチップとして受け取って下さい』

とカッコよく100元札を渡します。それを見てスタッフさんの動きが一瞬止まります。私はそれに対して追撃します。

『いいんです、いいんです。本当に!』

困ったような声でスタッフさんが言います。

「これどこの国のお金ですか?これは元ではありません…」

な、なんと!私が渡したのは100バーツ(タイ通貨)でした。

両替せずに自宅に残っていた海外の紙幣をまとめて財布に突っ込んできたので、中国以外の紙幣も交っていました。財布の中から100元を探してそれを手渡し、その場を終えます。赤っ恥をかきました。その後はホテルのチェックインまで案内してもらい、その日はそこで解散しました。

ホテルの部屋に入り、財布をひっくり返して確認しましたがほとんどタイバーツでした。1,000って書いた紙幣をたくさん持ってたのでなんかおかしいなとは思ってたんですよね。1,000元≒16,500円、1,000バーツ≒3,500円 なので価値が全然違います。そもそも1,000元札なんてない…

それにしても100元と100バーツ似てませんか?
そりゃ間違えますよ。

後で知ったが中国にはチップを渡すという文化はないらしい。

夕飯のために一人で外出してみた

ホテルに到着したのは18時ごろ。お腹も空いたので一人でホテルから出て夕飯を食べに行こうと冒険心に火がつきます。

ただ、ホテルの部屋から見える景色はこんな感じ。
荒れて寂れた街並み…。ここは200X年か?
北斗の拳の実写版を撮影する際は、是非ここで撮影していただきたい。
救世主の私にはぴったりのシチュエーションでもある。

(ホテルの中は普通にキレイで過ごしやすかったです)

ホテルを出て反対側の道路はかなりの交通量。相変わらずクラクション鳴りっぱなし。ゆっくりとホテル周辺を20~30分ほど散策しながらおいしそうなお店を探します。

THE中国の食堂って雰囲気のお店に行こうかとも思いましたが、日本食屋を見つけてしまったので街の冒険はしても食の冒険はせずにそのお店に入ります。

メニューの半分くらいは寿司でしたが、私の偏見ですが中国の生魚はなんか恐いと思い、とんこつラーメンを注文。

お店の中はこんな感じです。寿司のカウンターもあって雰囲気出ています。おそらくあの店長らしき男性は日本で修行を積んだんでしょう。手前の二人の女性はだいぶリラックスして談笑してますが、二人とも店員です。

10分ほど待ってとんこつラーメンの登場です。

見た目は立派な日本のとんこつラーメンです。
ただ、見かけによらず味が薄いです。日本のとんこつラーメンの味が濃すぎるんですかね。それでも美味しくいただきました。

帰りに日本で修行をしてたであろう店長に日本語で
「ごちそうさまでーす」
と言ったら、完全にスルーされました。

日本のいい思い出でも蘇るかなと思って、敢えて日本語で言ったのに…
日本で嫌な思い出でもあったんでしょう。

帰りはコンビニに立ち寄ってお菓子と飲み物を買って帰ります。
この「十足」というコンビニは中国のコンビニチェーン店なんですが、義烏には一番多いコンビニって言ってました。確かによく見かけます。

そしてホテルに戻り、ホテル内にスタバがあったので少し覗いてみるとフラペチーノが30元でした。私の頭の中は先ほどのバーツの件でバグっており、
「ん?30元!? ってことは日本円で100円かい!」
中国って物価低いなーと喜んで大好きな抹茶フラペチーノを買って部屋に戻りました。

部屋に戻ってから気づいたが、さっきは頭の中でバーツ計算しており、本来は日本円で約500円。全然変わんねーじゃねーかよ!と一人でツッコんでました。
それでもホテルでゆっくり抹茶フラペチーノが味わえて大満足でした。

夜に子供とLINE通話

日本にいる時に、ホテルに着いたら電話してーと息子に言われていたので、一息ついたのでLINE通話をします。本当に便利な時代です。

電話が繋がるや否やとすぐに息子が喋りだします。

「ねぇ!学校で先生に聞いたんだけど、台風で飛行機に乗れなくても次の日には乗れるから大丈夫って言ってたよ!」

ウケる。飛行機に乗れなかったら中国に住むって言ってたことをガチで信じてたらしい。こんな相談ものったりと学校の先生も大変だなと改めて思いました。

息子には『そうなんだ!?ありがとー』って言っておきました。

私は息子と友達のようにめちゃくちゃ仲良しです。

中国二日目は工場見学

中国二日目は16時の飛行機まで時間ができたので、義烏の工場を回ることに。
午前中のみだが、収穫はあるか。

1件目の工場は

ホテルの朝食バイキングをおいしくいただき、ホテルロビーに8時半集合。
時間通りにスタッフさんもチャーター車も来てくれて、予定通りに出発します。

車も順調に進み、目的地に到着します。
到着したが…

工場ではなく、完全に事務所でした。
事前に「工場なのか?」という確認の電話まで入れていたのにまさかの事態です。『工場は自社のを持ってるよ』とのことでした。
それでも、いろいろな条件やらを直接確認することができたので収穫0ではなかったです。

サクっと20分ほどで済ませて2件目に移動です。

2件目の工場は

2件目も同じ義烏市内ではありますが、車で30分くらい走りかなりド田舎に来ました。
ビルが立ち並ぶ街並みだったんですが、田んぼや畑の多い地帯です。
目的地に到着すると、外まで明るい女性従業員(幹部っぽい)が出迎えに来てくれました。
2件目は小さいですが、正真正銘の工場です。

工場でのやりとりをここで話すとまた長くなりますが、百聞は一見に如かずの言葉通り見ておいてよかったです。

サンプルを購入して帰ろうとしたら、好きなだけ無料でくれました。めちゃくちゃいい人だったし、注文したくなっちゃいましたね。

杭州国際空港へ移動

工場を2件回り、空港への移動だがその前にチャーター車のドライバーが昼飯を食べたいとの事で、THE中国の食堂で食事をします。

ここでも冒険はせずに中国のラーメンをいただきます。
味は昨日のとんこつラーメンより美味かったです。

食後にトイレに入りましたが、あまりの汚さにする気が失せてここから空港まで1時間半~2時間弱の間、車に揺られることになります。

本当に日本のトイレは素晴らしい。

無事に空港に到着し、何を言われているかよく分かりませんが何とか搭乗手続き出国手続きを終えて中国を後にします。

台風は消滅してくれたおかげで、影響なく飛行機に乗れました。

その後は関空経由の関空に1泊、翌朝も5時半出発とけっこう疲れました。

日本に到着したがまさかのハプニング?

弾丸中国ツアーを終えて、ようやく我が事務所に到着。
ここで思いもよらない出来事が…

持って帰ってきたのはコレだけ?

早朝、関空を出て羽田に到着しそこから電車で自宅と事務所のある大和まで行きます。ここまで来てまさかの途中で電車を乗り間違えるハプニングもありましたが、自宅に到着です。

到着後、犬をヨシヨシして、スーツケースの中を整理してすぐに事務所へ向かいます。事務所は近いんですが、パッケージと言っても意外に重く20kg以上あるので、スーツケースを車に乗せて事務所へGOです。

救世主が帰還したぞー!という雰囲気で堂々と事務所に入ったが、スタッフ一同いつも通りの挨拶でかなりの温度差…

そんなもんさと思いながら、パッケージ詰めをしてくれるスタッフにスーツケースからパッケージを取り出して渡します。

するとスタッフが思いもよらない言葉を発します

「え?持って帰ってきたのコレだけですか!?」

私は一瞬凍りつきます。まさか違うってことはないよな???
わざわざ中国まで取りに行っときながら必要なものを持って帰ってきてないなんて有り得ません。絶対に認めません!
私、失敗しないので!!

私も強気で言い返します。

『コレであってるでしょ!行く前に確認したじゃん!』

でも見るからに足りないのでしょう

「え~、これじゃ足りないな…。本当にこれだけですか?」

この現実から逃れたいというのと、一旦冷静になろうという思いから、

『とりあえず車を戻してくる』

と言って事務所を出ます。
怒り、悲しみ、喪失感、絶望感…。一気にいろんな感情がこみ上げてきます。中でも一番強く思ったのが、『もう投げ出したい』という気持ちです。
わざわざパッケージを取りに行くためだけに単身中国に行き、帰ってきた瞬間にミスった疑惑です。そりゃもう投げ出したくもなります。

当たり前ですが、投げ出すことなく車を自宅の駐車場に戻してすぐに事務所へ戻ります。
するとスタッフが数量を確認しています。どうやら中国に行く前の私とそのスタッフのやりとりの中でミスがあり、数量を間違っていたようです。

Sサイズのパッケージは230枚持ち帰りそれは足りていて、Mサイズのパッケージはサンプルとして10枚持ち帰っただけだが、それがあと30枚足りないらしい。サンプルを持ち帰っていなかったら40枚足りていなかった…

事態は大変深刻なので、どちらも自分のミスを譲りません。口論になるとかではなく、な~んとなく「私じゃないよ~」という空気を出しながらのふわっとした会話です。

どっちのせいとかもはやどうでもよく、2日後に迫った納期までにどうするかを考えます。

嫁が駐車場のバーを破壊

深刻なダメージを受けていて、全く頭の回らない状況です。
そんな時に嫁からの着信です。新婚でもあるまい、「お帰りー!」とでも言われるのかなと思いきや、なんと事件です。

昨日、駐車場で駐車券の発券をするときにガーっとバーが降りてくるのがありますよね?それをなんと車でへし折ってしまい、駐車場の管理会社から電話が来てバーの修理代を請求されることに。

駐車場から出る車が前から来たらしく、譲ってあげようとバックしたら折ってしまったらしいです。不幸中の幸いでケガ人が出たり大惨事にはなっていません。

パンチの効いた出来事ですが、私の頭の中はそれどころではありません。
思いもよらない緊急の出費だけでなく、精神的ダメージも追いそうな事件ですが「はい、わかった~」で片づけました。

納品間に合わない事変で頭がいっぱいです。

問屋から商品を戻す

取引先への納品予定日まであと2日。もう一度中国に行っても間に合いません。かと言って、『次はないですよ』と念押しされている取引先にまたしても納期を伸ばしてもらう交渉もできるはずもありません。

ここで私はトリッキーな手段に出ます。すでに他社の問屋に納品済の商品を一旦うちの会社に戻してもらう事を思いつきます。これもこれで非常にお願いしにくいですが、お願いしてみるしかありません。

吐きそうになりながら、メールを作り送信します。
すると・・・、回答は快くOK!天使!女神!
しかもその連絡を入れたのはもう正午を過ぎていましたが、当日発送してくれます。数量もこれでギリギリ足ります。

あとは配送業者が交通事故を起こすことなく、明日の配達してくれるのを待つだけ。

納品完了

問屋に返送してもらった商品が、無事に午前中のうちに到着しました。ダンボールを開けるのもドキドキです。間違って違う商品が届く可能性もなくはないので。最後の最後にそんなミラクルは起きずにしっかりと目的の商品が届きました。パッケージの入れ替えを行い作業完了です。

10ケースの納品です。前回はラベルの貼り付けを誤ってしまったので今回は私もしっかりと確認です。配送業者が集荷に来てくれて長くて濃い戦いがここで終わりました。

頭の中で蒲田行進曲が流れます。

自分で作った事態に、自分が踊らされ、再び自分で新しい事態を発生させ、またそれに自分が躍らされるという、自作自演の劇場もここで終演です。

まさかこの長い話を最後まで読んでくれた人はいないと思いますが、もしそんな暇な神様がいれば感謝します。

ありがとうございました。

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名前:宮迫 宏 
1985年生まれ 鹿児島出身 神奈川県在住
起業に失敗したのをきっかけに、2011年よりインターネットビジネスを開始。2013年1月に法人化をし、それ以降物販をメインとした事業を展開しています。 2015年には物販のみで月商3000万円を達成しています。物販以外にはスクール運営やツール開発なども行っています。

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