前回までの記事では、Amazonは出品者を出品者パフォーマンスや顧客満足指数などから評価していることを紹介しました。
今回は、これらの指標が低下したときに受けるペナルティについての内容となります。
顧客満足指数低下による出品権限の一時停止・取り消し
顧客満足指数について、全出品者を対象にAmazonが定めた目標数値に達していない状態が続くと出品権限の一時停止や取り消しといったペナルティを受けることがあります。
この状態になってしまうと、付随して売上金の入金が一時的に制限されてしまいます。
Amazonが定めているパフォーマンス目標は以下の通りです。
注文不良率:1%未満
キャンセル率:2.5%未満 出荷遅延率:4%未満 |
これらの水準の達成・維持がAmazonから求められます。
ただし、達成できなかった場合でもすぐにペナルティを受けるのではなく、Amazonから改善を促されます。
パフォーマンス目標未達成の通知がきて、30日の猶予期間が与えられますので、その間に改善策を行うといった流れです。
この期間をもってしても数値の改善ができない場合、アカウントの出品権限が一時停止もしくは取り消しとなります。
そもそもの目標達成率が著しく低い場合は猶予期間無しで出品権限が無くなるようです。
問題を確認し、改善計画を作り出品再開の要請ができる
出品権限を一時停止もしくは取消されてしまっても、改善計画をamazonに提出し、受理されれば出品を再開できる場合があります。
まずは何が原因により受けるペナルティなのかを確認します。
パフォーマンス目標未達成以外にもペナルティを受ける原因はありますので、Amazonからの通知を確認してパフォーマンス目標未達成以外の原因がないかを確かめます。
続いて具体的に、何の指標が未達成となっているかを顧客満足指数から確認します。
未達成の項目に関して、出品方法や販売方法の問題点を洗い出して改善策を考えます。
改善策は改善計画としてまとめ、amazonに提出します。
Amazonのヘルプページにて改善計画作成のテンプレートが公表されているので、こちらを参考にします。
※以下引用
- 今回発生させた規約違反の内容:
- 今回発生させた規約違反の原因:
- 同じ違反を起こさないための具体的な改善策:
- 改善策を実施した場合の効果:
- 改善策の実施期日:○年○月○日までに実施
- 改善策の効果が見込まれる時期:○年○月
- 改善策実施責任者氏名:
*チェックを入れてご提出ください。
( )マーケットプレイス参加規約、及び出品規約のページを確認し、理解いたしました。
( )本業務改善報告書の内容について虚偽がないことを確認いたしました。
改善計画を作成したら、Amazonに提出します。
提出先はアカウント審査担当部署となり、出品再開の依頼とともに改善計画を送信します。
提出方法ですが、出品用アカウントの「顧客満足指数」機能の通知ページから行うことができます。
出品権限の一時停止または取り消しの通知の中に「説明する」というボタンがあります。
ここをクリックすると入力フォームが表示されるので、こちらに上のテンプレートに基づいた改善計画を記入し送信します。
ここからはAmazonの審査待ちとなります。
審査結果は48時間以内に送られてくることが多いようです。
改善計画について
出品を再開するために提出が必要な改善計画ですが、Amazonのヘルプページなどでも例が公開されています。
問題のある項目についての発生原因と改善策をテンプレートをもとに作成しましょう。
注文不良率が低い場合
注文不良率は「低評価」「Amazonマーケットプレイス保証の申請」「返金」が関係しています。
どの項目が目標未達成となっているのかを顧客満足指数ページから確認します。
なぜ低評価が付いてしまったのかを検証します。
配送の遅れなのか、商品の不良なのか、商品ページの説明文と実物に差があるのか、など業務フローを再確認して原因を見つけます。
また、低評価とともにコメントが付いているのであれば参考としましょう。
出荷遅延率に問題がある場合
規定された発送期限までに出荷ができていないという事になります。
発送が速い方が購入者には好まれますが、現実的でない発送期限設定をしていると逆効果です。
発送を早くできるように商品管理の改善や発送作業の効率化ができるか検討しましょう。
また、どうしても対応できない場合は出荷作業時間の設定を再確認しましょう。
Amazonの規定では購入後2日以内の出荷が基本とされています。
出荷前キャンセル率が高い場合
在庫管理のフローを見直しましょう。Amazon以外での販路で同じ商品を出品している場合などは特に注意が必要です。
在庫が切れてしまった場合のAmazonページへの反映が遅れないようにしましょう。
販売手順の見直しに当たっては以下の点に注意するようにしましょう。
・出荷作業時間の設定:出荷作業時間の設定が実際の作業時間より短く設定されていないか。
・購入者とのコミュニケーション:購入者からの問い合わせに対してすぐに返信ができているか。 ・在庫の補充:在庫切れが続いていることによって注文キャンセルが発生していないか。 ・出品情報:出品ページなどで商品のコンディションや説明を適切に行っているか。 |