前回の記事でも述べましたが、顧客満足指数を高めることはカートの取得に有利に働くとされています。
逆に、指数の悪化はアカウントから出品ができなくなるなどの重大なペナルティを受けるケースにつながることがあります。
顧客満足指数を構成する評価項目は出品者パフォーマンスの評価指標の一つでもあります。
出品者パフォーマンスについて
Amazonでは購入者が安心して買い物ができるようにするため、出品者には高いクオリティでの商品・顧客管理が求められます。
出品者パフォーマンスの指標と設定されている項目があり、それぞれに数値目標があります。
購入者からの評価
目標→マイナス評価が評価全体の5%
購入者が商品につける評価ではなく、出品者につける評価が対象です。
上記画像のように、購入者は出品者の評価を商品の出品者一覧画面などで確認できます。
ここでは過去12ヶ月に購入者がショップにつけた評価について、良い評価の割合と評価件数が表示されます。
安心な取引を求める購入者は、評価が高いショップや評価件数が多いショップを購入先に選びます。
特にコピー品が出回りやすい商品や個体差のある中古商品などでは、できるだけ安心できるショップから購入したいと考えるユーザーは多くなります。
目標として設定されているマイナス評価ですが、購入者が星1~2個で評価した取引がマイナス評価に該当します。
高い出品者パフォーマンスを維持するためには、購入者からの星3~5個で評価される取引を行えるようにしなければなりません。
Amazonマーケットプレイス保証の申請率
目標→保証申請率が受注した注文全体の0.5%未満
商品の初期不良や配送の遅れなど、取引に問題があれば購入者はAmazonマーケットプレイス保証を利用して返金を申請することができます。
この申請数を0.5%未満に抑えなければなりません。
単純計算で200件中に1件未満の申請率を維持しなければならないのですが、
キチンと顧客対応をすることで申請率を抑えることは可能です。
Amazonマーケットプレイス保証の申請条件がポイントです。
申請条件として出品者と購入者で事前にやり取りすることが定められています。
問題に関して購入者から出品者に連絡をとったにもかかわらず、それでも解決できない場合に申請できるのがAmazonマーケットプレイス保証です。
つまり、問題が発生した場合は購入者から連絡が入ることになります。
問題があれば保証をすぐに申請できる訳ではないので、購入者からの問い合わせに対して納得される対応ができればマーケットプレイス保証が申請されることはありません。
問合せへの対応遅れも保証申請が増える要因となってしまいますので、購入者からの連絡に対して迅速に対応できるように準備しておきましょう。
返金率
目標→一ヵ月の返金率が当月受注数の5%未満
取引に何らかの問題が発生してしまった場合の解決策の一つが購入代金の返金です。
・商品が購入された後に在庫切れが発覚した。
・商品に初期不良などの不具合が発生した。
・説明と異なる商品が届いた。
など、返金が必要なケースはいろいろと考えられます。
上で挙げたAmazonマーケットプレイス保証の申請があった場合などでも、解決策として返金を行うことがあります。
在庫管理や検品作業、商品ページで改善できる指標です。
返金が必要となる取引が増えてしまうと購入者からのマイナス評価も増えるなど、悪影響が連鎖してしまう恐れがあります。
対応は丁寧に行い、購入者に納得してもらえるような終わり方が利用になります。
なお、返金率は返金金額ではなく返金が発生した取引の件数で算出されます。
件数では返金回数は取引20件中に1回未満を維持することが目標となります。
出品者パフォーマンスの各指標の確認場所とペナルティ
これらの指標は出品者パフォーマンスとしてAmazonから調査されています。
全出品者が達成すべき目標とされており、指標の達成調査は定期的に行われています。
出品者パフォーマンスなどのAmazonが設定している目標数値に達していない場合、amazonからペナルティを受ける恐れがあります。
各指標を確認する
出品用アカウントでは出品者パフォーマンスに関わる指標を以下の箇所で確認できます。
評価:出品用アカウント「レポート」→「評価、フィードバック」
Amazonマーケットプレイス保証の申請率:出品用アカウント「レポート」→「Amazonマーケットプレイス保証」 返金率:確認機能なし |
パフォーマンス状況を日々確認して、カートの取得率が上がるように数値をあげていきましょう。
また逆に、パフォーマンスが深刻な悪化となる前に対策をとってペナルティを回避し、販売を安定化させましょう。
評価とAmazonマーケットプレイス保証の申請率はすぐに確認ができますが、返金率は確認することができません。
正確に把握するには別途集計が必要となります。
目標数値に達していない時のペナルティ
指標の達成ができない場合はアカウントの出品権限の停止・取り消しが行われることがあり、そうなると出品ができなくなります。
出品用アカウントの状態として以下のように表現されます。
出品中:問題なく出品、売上振込が行われる。
調査中:出品権限はあるが、Amazonがアカウントの状態を調査している間は売上金の入金が一時的に保留される。 出品停止中:出品できず、売上金の入金も一時的に保留される。 |
目標が達成できていないとAmazonから改善を通達されます。
通達後、改善に必要な時間として30日の猶予期間が与えられます。この期間に各指標が改善できるように対策を打ちます。
パフォーマンス数値が目標から大幅に落ちている出品者には猶予期間無しで出品権限が停止または取り消しされることもあるようです。